スプライン加工とは？

スプライン加工は、軸やシャフトなどの回転体に歯状の溝を形成する加工です。スプラインは連続的な歯状の形状であり、軸やシャフトに切削や削り出しして加工します。スプライン加工は、回転体と連結されるパーツの正確な嵌合の為に使用されます。

スプライン加工では、内部スプラインと外部スプラインの2つのタイプがあります。

スプライン加工のメリット

スプライン加工には、以下のようなメリットがあります。

スプライン加工のメリット① 高いトルク伝達能力

: スプライン加工によって作られたスプラインは、歯状の形状を持ち、部品同士をしっかりと連結します。これにより、高いトルク伝達能力を実現します。スプラインによる連結は、大きなトルクや負荷がかかる場合にも安定したパワー伝達を提供し、機械の正確な動作を確保します。

スプライン加工のメリット② 正確な位置決め

: スプライン加工によって作られたスプラインは、高い精度で加工されます。これにより、スプライン部品同士が正確に位置決めされ、精密な組み立てと連結が可能となります。正確な位置決めは、機械や装置の性能や安定性に重要な影響を与えます。

スプライン加工のメリット③ 高い効率性

スプライン加工は、トルク伝達時のエネルギー損失や遊びを最小限に抑える効果があります。スムーズな動作や正確な位置決めが実現されるため、効率的なエネルギー伝達が可能です。これにより、機械の効率性やパフォーマンスが向上します。

スプライン加工のデメリット

スプライン加工には、以下のようなデメリットがあります。

スプライン加工のデメリット① 加工難易度とコスト

スプライン加工は、高い精度と複雑な形状の加工を必要とする場合があります。スプラインの形状や寸法に対する厳密な要件があり、高度な加工技術や専用の工具・機械が必要です。そのため、スプライン加工は一般的な加工方法に比べて加工難易度が高く、コストがかかる傾向があります。

スプライン加工のデメリット② 強度の制約

スプライン加工によって歯状の溝が形成されるため、軸やシャフトにおいて一部の材料が削られます。このため、スプライン部分の強度が低下する可能性があります。特に高いトルクや負荷がかかる場合、スプライン部分が弱点となり、疲労や破損のリスクが高まる可能性があります。

スプライン加工のデメリット③ 精密な組み合わせ要件

スプライン加工によって作られたスプラインは、他の部品との正確な嵌合が求められます。部品間の寸法や形状の誤差がある場合、スプラインの連結性や動作に問題が生じる可能性があります。精密な組み合わせ要件に対する注意が必要です。

スプライン加工のデメリット④ メンテナンスの困難さ

スプライン加工された部品のメンテナンスや修理は、一般的な加工方法に比べて困難な場合があります。スプライン部分は他の部品と密接に連結されており、取り外しや交換が容易ではありません。修理や交換が必要な場合、専門的な技術や適切な工具が必要となることがあります。

スプライン加工は、高精度な加工技術を要する場合もあります。正確な寸法や形状が必要なため、専用の工具や機械を使用して行われることが一般的です。また、スプラインの設計や加工方法は、使用されるパーツの要件やアプリケーションによって異なる場合があります。

(株)南星が得意とする加工

その他“スロッター加工”

スロッター加工とは、スロッター盤を使い穴にキー溝削りの金属加工を行う加工方法です。スロッター加工のスロッターは、SLOTからきており、日本語訳をすると、「溝」という意味を持っています。スロッター加工の特徴は、様々な形状の金属製品に加工可能です。

その他“ブローチ加工”

ブローチ加工とは、ブローチ盤とよばれる機械を用いて様々な形状をした専用刃物（ブローチ）を引き抜くことにより加工する切削加工の一種です。ブローチ加工は1回で加工完了することができる為、加工単価が安く、量産の加工に適しています。

その他“キーシーター加工”

キーシーター加工とは、加工外径の大きな製品や、切削長が長い製品、キー溝の幅が広い加工など、スロッター加工に比べて大きい製品を切削加工するのに適した切削加工方法の一つです。またキーシーター加工の強みは、重切削ができるということです。

株式会社 南星 が得意とする加工